The 2026 Universal Cup Finals

Universal Cup について

Universal Cup は競技プログラミングのチーム戦の世界大会です.やや類似の大会としては ICPC が挙げられます(おそらく知名度は ICPC が上?)が,Universal Cup は所属や世代の制限がなく全ユーザーに参加資格があるという違いがあります.

その分レベルも高く,中でも USA 1 というチームは 3 人全員が人類最強に近い(AtCoder WTF 優勝争い常連)といえるものすごいチームです.他にも世界的に有名なユーザーが多くおり,Ucup Finals は近年で最もレベルの高いオンサイト大会のひとつです.

私のチームは Finals 以外の場では低確率では USA 1 に勝つこともあって,低確率ではあるのですが優勝を狙いに行くという大会です.

コンテストについて

結果

結果は 5 問正解の 8 位.目標は優勝なので目標未達ということになります.また,この結果は(通常悪い順位といえるものではないと思いますが),私たちのチームへの前評判や期待よりは悪い順位だと思います.

順位についていえば,我々の方針は「1 位をとる(あるいは USA 1 に勝つ)確率を最大化する」というもので,順位期待値最適化ではないので,今回はその方針が,順位を下げる方向に働いたということです.

まあそれにしてももうちょっと何とかなったはず(私が終盤あと少しミスが少ないだけでも 3 位まで持っていけたらしい)ではありますが,maroon, hos らはその辺の敗戦処理は全く気にしていなさそうだったし,私も小さな順位の違いは気にしないことにします.

コンテスト中の様子

  • 解けた気がする問題があるということで突撃.
  • WA が出るが 1 位を狙う上で暫定 unique AC はとても嬉しいので続行.
  • ランダムテストを書いてもバグが全然見つからない.
  • 2 時間かけた問題を撤退するようでは(順位は伸びるかもしれないが)1 位がとれるパターンには全然ならないだろう → 続行で ok

解法を聞いても,すぐに正確に理解して引き継いだり手伝ったりしにくそうな内容だったのは私の実力不足でもあったな.あとはランダムテストの仕方に反省ポイントがあったのでは?という話などをしました.

https://x.com/maspy_stars/status/2053763053033074732?s=20

個人的に関わった問題

  • H:完璧実装をしたつもりがクエリ $1030$ 回ちょいになってしまって,焦って解法共有し始めたが,$N=1000$ じゃなくて $N=1024$ でテストしていただけでした.大馬鹿者だけど,$10$ 分ちょい程度のロスで済んだはずなので,セーフということで….
  • M:解法の大筋を提案して,残りは実装してもらった.自分で実装しようとした場合,マッチングの構成が熱烈重実装になったり,$6$ と $5$ の違いの最後の詰めで結構悩んだりした可能性がある.
  • K:解法を聞いた,が聞いただけで嘘解法を聞き流してしまう.WA が出て困ったところを解法を完成させる手伝いには成功した.
  • A:残り 30 分を切った頃に,完璧解法かつ軽実装であることを確信しはじめたので挑戦.実装の難所など全然ないはずなのに,コンテスト中の実装完成に失敗.

最後の A は通せないのは流石に下手な感じではあった.Finals 参加者の中でも First AC が出たあと連鎖的にたくさんのチームが解いていたし,実際難しい問題ではない(AtCoder なら 900 点か 1000 点という程度じゃないかな).結局,easy の回収すら終わらない感じになってしまった.

個人的な反省

ucup に限らないが.最近のコンテストで記憶に残っているもの,「コンテスト中盤には停滞,終盤に解け始めて実装し終わるかの厳しいバトル」というパターンがかなりある.Japan Open も終盤実装で失敗(順位は良かったけど),AGC は間際 20 分で急に解けて実装開始(成功),finals 直前の ucup (CCPC)も間際 20 分での実装挑戦(失敗).

もうちょっと早くに完璧になって安全に実装が終わるといいんですが.

AC 人数が少ない時間帯に悲観的に取り組んだりしちゃってる可能性もある.残り時間がなくなってきてから頭の使い方が少し変わったり集中力が上がったりしている可能性もある.この辺をもうちょっと改善できれば,解けるレベル帯の問題をちゃんとコンテスト時間におさめられる確率がまだまだ上げられるのだろうか.コンテストのときにはもう少しこの辺に意識して取り組んだり反省したりしてみようかなと思った.

日常

5/7

移動日.

maroon, maspy 2 人とももらった esim が使えずに苦戦.なんか 2 人して不良品を掴まされたらしく?他にも交換してもらっていた人は多く居たようです.そんなことあるのかw 普段やらない行為なので何か手順とか設定が違ったとしても不思議ではないから,苦戦してしまいましたね.

あとは私は基本的に移動して寝ただけです.

welcome メッセージカードは,なんとすべてのチームに固有のメッセージをつけているらしく驚きました.

5/8

開会式.

Huawei Academic Forum パートはおそらく日本語でも理解が厳しいな(コンテスト参加者を聴衆と想定して準備してきているのか不明という感想にはなってしまう).


開会式後には余興パート?ペンシルパズルを解いたり,投擲を成功させたりする娯楽によって,景品を獲得できます.全クリ特典

隙間時間に,チーム写真の撮影も行われました.過去大会と比べると何やら本格的?プロモーション写真の専門の方を入れたのかな?かなり細かくポーズや立ち位置の指示が行われて気合が入っていました.


夜には,Icebreak Party がありました.昨年の Polish Mafia チームによる持ち込み企画が公式採用された形ですね.競技プログラミング有名人の顔写真から名前を当てる等のクイズ,お題のアルゴリズムをジェスチャーで表現するゲーム,など.

5/9

Huawei Challenge が行われました.日本人向けには,AHC タイプのコンテストというのが分かりやすいと思いますが,テストケース生成方法が不明な中での推測バトルの要素が強いので,AHC と聞いて想像するものとはだいぶ違うかもしれませんw

私のチームはここに熱烈ではないので,まぁ和やかに 5 時間何かをやるという感じです.

制約にあった「$A_i\leq 4096000$」を疑って,「$A_i\leq 2048000, A_i\leq 1024000, \ldots$」と $5$ 分ごとの提出で二分探索をしていた時間が長かった(結論 $10000$ とかそのくらいの規模).

慣れているチームや賢いチームは,終了コードを出し分けたり WA, TLE 等を出し分けたりすることで値の上限を調べたり,ハッシュとテストケースの対応を得ていて,インタラクティブ形式にもかかわらず複数方針提出の max をとるみたいなのがやりたい放題だったらしい.熱烈 AHC 力で負けたのかと思ってたが,当日はそういうメタ攻略がどのくらい利くかを最初に試したりするだけでももうちょっと良い順位になる可能性があるな.次回以降覚えてたらということで.


5/9 は私の誕生日ということで,唐突にプレゼントをいただきました(何かあるかもしれないとは思っていましたが).ありがとうございました!多人数に祝われるというのはもう記憶にないくらい久しいもので,記憶に残る日になりました.

年齢に関する話も少し出ましたが,まぁ私は年齢所属問わずに同じ舞台で競えるのが競技プログラミングの面白いところだと思ってるので,x 歳の中で強い弱いみたいな全員が乗れない舞台を自分で持ち出すようなことはしない方針で.とはいえ年齢と強さというような文脈で関心や期待を持たれることがあるのは分かっているので,まだまだ強くあり続けるぞという気合は入れています.

夜には卓球大会があったのですが,私はホテル直帰組で.この翌日のコンテストがメインで来ていて,一番ちゃんと休養をとる必要があるのがこの夜ということで.

5/10

コンテストがありました.結果は前述の通りでした.

キャンパスツアー.

Huawei 日本研究所の方もいらしていて,交流しました.Huawei の大会に日本人もたくさん来ているということで,日本の競技プログラミングがどんな感じなのか調べに来たという感じ?

日本の競技プログラミングについて調べに来たのに AtCoder のことも知らない状態で来るのマジ?という感じではありましたが,我々もスポンサー企業について詳しくなろうとしていないので,似たようなものかもしれない.競プロ人材発掘に興味があるならば AtCoder でスポンサーしまくるのが良いと思うとは言っておきました.

夜は Video Game Night ということで,昨年と同様

で遊びました.

別に非自明な大活躍をしたわけではないですが,チームから 1 人指名する形式のゲームを成功させたということでw (前日の誕生日効果と、あとまあ分かりやすいアイコンをつけているなかでは知名度は高い方だったということです)

“maroon<maspy” などのコメントが書き込まれていたなw

コンテストがダメだったので,唯一の見せ場ということになりました.

5/11

閉会式.

午前中に Conference for Competitive programming ということで $3$ 本の講演がありました.昨年のこのパートは,内容が競技プログラミングと全然合っていなかったこともあって,参加者の反応も悪かったのですが,今年の内容は私の感じた範囲では,かなり聴衆にあわせた講演を用意してきていただいたように感じられて良かったです.しかし私は後半半分くらい寝てしまって,申し訳ないです.

午後は表彰式など.まあ,また次回頑張ります.

夕食.これまで食事のタイミングで日本人で固まっていたことばかりだと感じていたのもあり,半分くらいで分かれて出待ちしていたら,ecnerwala (+親族の方)が来てくれてよかったです.普段のオンラインコンテスト回で私のチームが USA 1 に勝てることがあるのが不思議なので,先週(私のチームが勝った回)は何が起こっていたのかと聞いたら普通に問題が解けなくて負けたとのことでした.不思議ですねえー….

3 人の得意不得意とかはあるのかと聞いたら,tourist は全部得意とのことでした.それはそうですよねw


夜にはカラオケに同行.これはどのくらい気を遣ってくれているのか分からないのですが,中国人の方からもばんばん日本語曲が入ります.そもそも私は海外カラオケで日本語曲が収録されているのかすら知らなかったので,面白い体験でした.

日本語歌詞があまりにも完璧な方が数名居たので,日本語が完璧に読めるのかと聞いたら,漢字が難しいとのこと.中国人の反応がそれというのは(よく考えたらごく自然なこととはいえ)やや面白味があります.

5/12

帰宅.素敵な大会をありがとうございました.

番外編

参加者というよりも観戦者向け?に,大会を少し違う方向から楽しむ企画がいくつかありました.

The 2026 UCup Finals Global Postcard Call!

ucup 選手に手書きポストカードを送ろう企画.QOJ アカウント要求,英語要求などがあったので,日本人参加は厳しかっただろうなー.全体では 6~10 だったようで,我々もひとつ頂きました.ありがとうございます.

warm up game / prediction game

最終順位予想の他に,問題を解いて得たポイントを bet してポイントを増やす感じのもの.観戦者も熱烈参加できるコンテンツで,見れば分かる通り bet する対象はかなりお遊びな感じのものだった.日本のコンテストで真似して盛り上がるかは微妙だが,余興コンテンツに熱心な? japan open 周りで何かを考えたいなら参考になるところもあるかもしれない.

現時点での状況を見る限り,hos さんが優勝なのか?未反映の投票があるのかな?

後書き

大会の運営スタッフの方々,スポンサー企業様,また選手の皆様,お世話になりました.参加した次回もこの素晴らしい大会が開催されることを期待しています.私たちもまた Finals でお会い出来たら嬉しいです.

ありがとうございました.

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